日本の炭素繊維技術が突出しているのはなぜか

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現在、日本は世界最大の炭素繊維生産国だ。日本の東レ、東邦テナックス、三菱レーヨンの3社で世界のポリアクリロニトリル系炭素繊維の70%以上のシェアを占めている。経済日報が伝えた。

 日本は、1950年代から炭素繊維合成を習得、60年代にはPAN系炭素繊維の生産を開始し、80年代には高強度・高弾性率を備えたT800、T1000などの高性能炭素繊維を製造している。現在、世界の炭素繊維の主な技術はほとんど日本企業が握っており、品質だけでなく量的にも世界トップとなっている。中でも東レは世界の高性能炭素繊維の研究、生産のトップリーダーだ。

 日本が高性能炭素繊維分野で急速な伸びを見せているのは、政府の政策の効果的な後押しがある上、業界団体モデルや人材育成も有効に働いているからだ。

 まず、政府の政策による誘導だ。日本政府は高性能PAN系炭素繊維やエネルギー、環境に関係する技術開発を高度に重視しており、人材面、資金面で大きくサポートしている。「エネルギー基本計画」、「経済成長戦略大綱」、「京都議定書」などを含む多くの基本政策においても、これは戦略的推進項目になっている。日本の経済産業省は国のエネルギーや環境の基本政策にのっとり、「省エネルギー技術研究開発案」を策定した。上述の政策の支援のもと、日本の炭素繊維業界に効果的にさまざまな資源を集中させ、繊維業界共通の問題解決を図ることができた。

次に、産業チェーンの構築だ。日本の繊維業界の先端的地位は、日本の繊維業界と綿密な関係がある。日本は早くから業界団体が形成され、構成員は炭素繊維業界全体を網羅しているため、業界に存在する問題や要求を全面的に把握でき、効果的に産業の様々な局面に手を打つことができ、また団体は統一された規則を実施しており、産業チェーンの川上・川下の製造体系に対応できる。また団体内部の構造ははっきりしており、役目も明確で、業界が発展するうえで起こる様々な新しい問題も的確に予防や解決が可能だ。業界団体では、川上・川下で提携して製品品質基準を制定し、炭素繊維業界の低コスト高品質の技術を実現して、業界の持続可能な発展を促進している。

 第三に、日本企業はとりわけ人材の能力開発や育成を重視している。東レを例にとれば、研究開発要員は合理的に配置され、生産工程や複合材料、応用などの研究要員の規模はバランスが取れ、産業チェーン全体に対応するように配置されている。しかも複合型の人材の育成を重視しており、ほとんどの研究要員は2つ以上の研究開発の方向性を兼務しており、それぞれの局面での研究開発の連携を保証している。もう一つは、生産技術、材料の合成、主要製品には固定的な研究開発チームがいて、T300を開発してから同時にT400、T700やT800など継続した技術レベルの向上が可能だ。そして、中心発明者の役目が突出している。東レの研究チームは比較的安定して、中心の発明者の在職期間は20年に達している。また発明を主導していると同時に、新人の育成に携わり、安定した移行や引き継ぎが実現している。

 日本は研究開発にかけるリソースや運営のやり方、コア技術の掌握や特許権保護の強化、そして安定した市場での地位を保つなどの様々な戦略は、緒に就いたばかりの中国の炭素繊維業界にとって重要な参考になるだろう。(編集EW)