欠点検査機開発の進め方

目次

1.欠点検査機開発の進め方

欠点検査機開発の進め方について、相談を受けることがあります。

「私が担当している工程に欠点検査機を導入したいと考えているのだが、何から検討したらよいかわからない」という相談です。

残念ながら、全てのケースに通用するような、間違いない進め方というものは、存在しないだろうと思います。

そんな中でもこれは必須だろう、と思うものを挙げたいと思います。

それは、欠点サンプルを集めて、検査機メーカーにサンプルテストをやらせてみるという事です。

サンプルテストとは、これは検出(検知)したい欠点に対して、検査機メーカーの欠点検査機にてその欠点が正しく検出できるかどうか、をチェックするテストです。

さらに、正常部を欠点として誤検知することがないか、もチェックするのがより好ましいでしょう。

 

2.サンプルテストを実施してみる

サンプルテストによって、以下のことがわかります。

    • 検出(検知したい)欠点の難易度の把握が可能:この難易度を参考にして、要求仕様(検査性能や機能)を決定することができます。
    • 検査機メーカーの力量を図ることが可能:複数社にサンプルテストを依頼し、性能と見積金額とを参考に引き合いするとよいと思います。

検査機メーカー側も見積をする上で、欠点の特徴(大きさ、色、発生頻度)などを把握し、それに応じた光学系や画像処理の構成を検討する必要があるため、サンプルテストを引き受けてくれる可能性は高いでしょう。

3.サンプルテストを行う際、事前にやっておくとよい事

●欠点の定義を考えてみる

集めた欠点サンプルを見て、なぜ自分の目はこれを欠点として判断できるのか、を考えてみるとよいと思います。

もし欠点として判断できる理由を明文化できるのであれば、画像処理も構築できる可能性が高く、欠点として検出できる可能性も高いです。

逆に、「なんとなく欠点だと思う」というような曖昧な定義しか作れない場合、画像処理も構築できない可能性が高く、欠点として検出できる可能性は低くなります。

●欠点に優先順位をつけてみる

サンプルテストとして用意したサンプルに、例えば、以下のような分類を用意しておくとよいでしょう。

・絶対に検出(検知)しなければならない欠点

・できれば検出(検知)したい欠点

・検知してはいけないもの(規格以内、正常部など)

サンプルテストの結果、思うような性能が得られないことが判明した場合は、要求仕様(検査性能)を下げる、もしくは、検査機メーカーを変更します。

 

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